2017/04/08

【蔵書より】佐藤春夫 美人(新潮社版)



佐藤春夫  美人
新潮社版 第7刷
印刷 富士印刷(株) 大正13年4月20日







佐藤春夫という作家には
今までまったく縁がなくて読まずじまい。
古書市の会場で見つけた。
最初は素通りだったけれども、会場をひと巡りし終わっても
何か引っかかるものがあって、とうとう購入。
この本は短編集。まだ読んでないけれど、
読書日記でそのうち書くことになるか。


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2017/02/14

夏目漱石 草合(春陽堂 縮刷)



夏目漱石 草合
春陽堂 縮刷 第13版
印刷 川崎活版所 大正9年4月10日













漱石の「草合」です。
「坑夫」と「野分」が収められています。
以前も春陽堂の縮刷で「彼岸過迄」をここへ載せましたが、
同じ大正9年の印刷となります。

経年でだいぶ色が褪せていますが、
当時、この布張り天金の本は
出掛けるときに思わずカバンに忍ばせたくなる様な
そんな存在だったのではないでしょうか。
大きさも、ちょっと持ち歩くのにちょうど良い大きさです。

小春日和のなか、
路面電車の窓から入ってくる暖かな風が
この本のページの間を抜けていった、
そんな風景が浮かんできそうです。
そして当時、この本のページを繰っていた人は
いったいどんな人だったのでしょうか。


2017/02/04

夏目漱石 彼岸過迄 四篇(春陽堂 縮刷)



夏目漱石 彼岸過迄 四篇
春陽堂 第30版
印刷 川崎活版所 大正9年3月18日



漱石の縮刷です。
今でいうところの「文庫本」ということになるでしょうか。
日本で初めての文庫本は岩波文庫(昭和二年)らしいので
当時はまだ文庫という言葉自体もなかったことになります。
この本の巻末広告にも、
「縮刷 三四郎 一圓九十銭 送料八銭」などと載っています。



縮刷とは言っても、
表紙は布で覆われていて色刷りの挿絵頁もあり、
物としてきちんと作られている感じがします。
この本には以前の所有者の蔵書印が押されています。
大切に扱われていたのでしょう。



それにしても、
さすがに大正時代の本ともなると
経年を感じさせます。
表紙は色あせていますし、
背表紙に貼られた紙は剥がれかかっています。



でも、おそらく頁の間に挟まれ外気に触れることを
免れたからだと思いますが、スピン(栞)だけは鮮やかな紫色で
まだ光沢すら見られます。

2017/01/16

島崎藤村 春を待ちつつ(アルス単行本)



島崎藤村 春を待ちつつ
アルス 第16刷
印刷者 山本榮一 大正15年11月1日 第16版
製本 奥付に記載なし
装幀 山本鼎



表紙を繰ると「春を待ちつつ」という表題の下に(感想集)とあります。
これは島村の随筆集です。
表題作の「春を待ちつつ」はこの本の一番最後に在ります。
大正14年の、これから大寒を迎えるという日に書かれた様です。
ちょうど今のこの時期ですね。



奥付です。
かつてアルスという出版社が存在した様です。
初版は大正14年3月4日、
そしてこの本は大正15年11月1日で16版とあります。
短期間でこれだけ版を重ねるということがあるのでしょうか。
印刷部数はどのくらいだったのでしょうか。



この本の初めには島村の写真が載せられています。
判りにくいかもしれませんが右の頁には
「最近の小照」と書かれており、
その下には(飯倉片町にて)とあります。



この本には見返し遊びのところに署名があります。
以前の所有者の署名でしょうか。
「1927」とありますので昭和2年です。
大正という時代が終わった翌年ですね。
当時、本は貴重だったと思います。
大切な本を所有した印として、署名をする人は
結構多かったのではないでしょうか。
私は、その様な本に対しては同じ様に
「大切にします」という意を込めて
署名をすることにしています。
私も縁あって、この本が旅する道のりの
中継点になった訳ですから。