2017/08/08

【読書日記】太宰治 あさましきもの(青空文庫版)



2017-51
太宰治 あさましきもの(青空文庫版)
読了

「こんな話を聞いた」から始まる
掌くらい短い あさましき 三つのお話は、
漱石さんの「こんな夢をみた」から始まる
夢十夜の始まり方を想起させる。

最初の、禁煙の約束を破ってしまうお話は
娘の台詞がなんとも愛らしくて
太宰さんらしい。

2017/08/07

【蔵書より】永井荷風 つゆのあとさき(六興出版社版)



永井荷風 つゆのあとさき(荷風小説傑作集 五)
六興出版社版 昭和25年12月15日印刷 初版
印刷 東京印刷(株) 
製本 手塚製本所
表紙・函図案 佐藤泰治
文字 室田武二







かつて存在した六興出版社が発行した
荷風小説傑作集の第5巻にあたる本。
「つゆのあとさき」はたしか、
私が荷風さんの小説で一番最初に触れた作品。
むかし持っていた文庫も何度かの引っ越しで手元になく、
再読しようと思って購入した。

2017/08/07

【読書日記】太宰治 朝(青空文庫版)



2017-50
太宰治 朝(青空文庫版)
読了

何軒も酒場を飲み歩き、
気が付くと其処は知人の女の部屋だった。
二人して炬燵に脚を突っ込んで
横になって居る。
蝋燭を点けてまた酒を飲み、
気付くと夜が白んでいた。

薄暗闇と、女の匂いのする部屋と、
また飲み過ぎたという自責の思い。
虚しさと温かさが
溶け合うことなく混ざった様な、
何とも言えない空気感。

2017/08/07

今日の夕食



ナポリタン

本郷三丁目
名曲・珈琲 麦 にて

2017/08/07

【読書日記】太宰治 青森(青空文庫版)



2017-49
太宰治 青森(青空文庫版)
読了

短い随筆。
同郷の版画家 棟方志功氏のことが
書かれている。
棟方氏が無名時代だった頃の作品を買い、
後に価値が上がったこと。
それを予感していたこと
などが書かれてる。

棟方志功氏の作品は、
一目見れば棟方氏の作品だと分かるくらい
個性的だと思う。
版木に齧りつく様に向かっている写真が
有名だけれど、あの感じ、
靭く太く息遣いまで刷り込まれている感じ。

2017/08/06

【読書日記】夏目漱石 彼岸過迄(春陽堂版 複刻版)



2017-48
夏目漱石 彼岸過迄
春陽堂版 複刻版
日本近代文学館刊行 初刷
71頁まで

久しぶりに漱石さんを読むことにした。
「彼岸過迄」は読んだことがなく、
近代文学館の復刻版と
前にブログに載せたことのある春陽堂の縮刷版と
二冊の「彼岸過迄」を持っているのだけれど、
復刻版の方が字が大きく読み易そうなので
こちらで読み進めることにした。

紙面に余裕があるにしても、
すべての漢字に読み仮名を添えるというのは
すごいなと感心。
当時は活版印刷だったはずなので、
その手間は相当のものだったはず。

読み始めてみて、
漱石さんならではの語り口というか
いわゆる漱石節の様なものを久々に感覚した。
ユーモアもあって、どっしりとしていて
とても安心して愉しめる感じ。


2017/08/05

【読書日記】堀田善衛 橋上幻像(新潮社版)



2017-41
堀田善衛 橋上幻像
新潮社版 初版
読了

三部に別れた構成になっている。
けれど、それら三つの話は独立してる。
いずれも背後に戦争というものが在り、
唯それが共通する部分かもしれない。

表題にも含まれる「橋」が、
この作品にとって重要だと思う。
それは人と人、或いは国と国の間に
存在するものであり、
過去と現在、現在と未来の間に
在るものかもしれない。

上から見下ろすとY字の形をした
三方を接続している橋。
離れた事物を繋ぐということ、
それら三者の関係性、
交わる地点で起こる事象、
そしてそこに立ってみるということ。
都市の一部を成すものに留まらず、
橋は世の中に起こる様々な事象の
象徴の様なものでもあるかもしれない。

2017/08/04

【読書日記】太宰治 愛と美について(青空文庫版)



2017-47
太宰治 愛と美について
青空文庫版
読了

とある家族の、何気ない日常。
兄弟が創作話を即興でリレーみたいに
語り継いで行く。
生意気な末の弟、威厳を保ちたい長兄。
最後に母親が面白いことを言って、
何とも言えないオチになってる。

今はこんな多人数の兄弟なんて
まずいないし、いたとしても
遊び方が今はちがう。

どことなく、
ほのぼのした気分になる話。

2017/08/04

【蔵書より】夏目漱石 道草(岩波書店 縮刷版)



夏目漱石 道草
岩波書店 縮刷版
大正9年5月20日 発行 第27刷













表紙はだいぶ色褪せているけれど、
当時は鮮やかな装幀だったと思う。
天金はまだ健在。
奥付下部には東京築地活版製造所の記載が。
活版の文字ならではの味わいみたいなものも
あると思う。


2017/08/03

【読書日記】太宰治 I can speak(青空文庫版)



2017-46
太宰治 I can speak
青空文庫版
読了

昭和14年「若草」二月号に初出の作品、
とのこと。
前の年、体調を懸念し御坂峠を降り、
甲府に移ったときのことを書いた様子。

月夜に浮かぶ、
ほの白い女工の丸い顔。
宵の窓に佇む太宰さんが
浮かんでくる。