2017/06/25

【読書日記】大岡昇平 俘虜記(創元社版)



2017-27 大岡昇平 俘虜記
創元社版 第4刷
読了

読み終えた。
この作品は小説ではなく体験記として書かれている。
作中でも自分のことを「大岡」と書いている。
米軍に捕らえられて俘虜として生活していた時期のことを
振り返っている。
ただ起きた事実を書き記すだけでなく、
なぜ自分が目の前の米兵を撃たなかったのか、や
俘虜としての生活に自分が順応してゆく様子を内省している。

こういうものを今の私が読むときに、
どうしても現代の道徳心の様なものを取っ払ってしまわないと
とても当時前線に居た人の心持ちなど想像すらできない。
「生き死に」を前にしたら、
人間は自分の命を最優先にすることが当たり前だと思う。
そんな時に、世間一般の人道的思想など入り込む余地なんて
きっとないんじゃないかと思う。

この本の以前の所有者はページの処々に
印をつけている。
どんな人がこの本を所有していたのだろう。



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