2017/02/14

【読書日記】平成29年2月14日



2017-12
谷崎潤一郎 細雪(中央公論社単行本 第5刷)
110頁まで

読み進めるうちに、この物語の主人公である
姉妹(幸子、雪子、妙子)それぞれに
愛着の様なものが湧いてきます。

じつは四姉妹なのですが、
一番上の姉(本家の姉)については今のところ
名前もよく解らず、私が見過ごしていなければ
単に「姉」としか書かれていません。
でも此処へきて、どうやら本家の夫妻が
夫の栄転で東京へ越すことが決まったらしく、
その「姉」が上本町の家が名残惜しく思っている様子を
描いているところ辺りまで読んだところです。
このさき、この姉の人となりをもう少し
知ることができるかもしれません。

この小説は美しいと思います。
とくに幸子が雪子のことを思いやる様子など
とても優しく描かれています。
京都に桜を見に行き、ふと、
来年はもう雪子は嫁いでしまって一緒には
桜を見に来られないかもしれない。
散りゆく花と、年頃の妹の最盛の頃の様子が重なって、
なんとも儚い感じを抱かせます。

この小説は先にも触れたとおり、
戦時中に書かれた作品ということです。
市民生活の中に在る、慎ましやかで美しいものを、
あの様な時代だったからこそ
谷崎は描きたかったのかもしれません。


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