2017/02/16

【読書日記】平成29年2月16日



2017-12
谷崎潤一郎 細雪(中央公論社単行本 第5刷)
182頁まで

それにしても、この四姉妹はそれぞれまったく
趣の異なる四人です。
ひたすら夫を支える鶴子。姉や妹を優しく見守る幸子。
細身で控えめ、けれども譲らないところもある雪子。
活動的で今日的な妙子。
物語はちょうど三分の一を終えたあたりですが、
この四姉妹を中心として、日常的な色々の出来事が
綴られてゆきます。

この小説の時代背景は、
このあと戦争が激しくなってゆくという頃で
蘆屋の家で舞の集いが催される場面でも、
”さう云ふことは差控へるべき時局下であるから”などと、
豪奢に装うことを憚る様子が垣間見られます。
それでも、ここまで読む限り全般的にその”影”は
生活全体を覆ってしまう程では、未だありません。

この小説がどの時代までを描いているのか
読み終わってみないとわかりませんが、
この時代を描いている物語である以上、
その暗雲の気配には敏感にならざるを得ないのです。
殊に、この様に愛すべき四姉妹であるからには。


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