2017/03/18

斎藤茂吉 自選歌集 朝の螢(改造社版)



斎藤茂吉 自選歌集 朝の螢
改造社版 新装版初版
印刷 凸版印刷 昭和21年10月30日
配給元 日本出版配給(株)
装幀 石井鶴三





ところどころに書き込みがあります。
前の所有者の方はずいぶんと、歌に熱心な方の様です。



「朝の螢」は茂吉にとって最初の自選歌集とのことです。
表題は自身の歌の一節から採ったのだと、
茂吉自身がこの本の巻末で書いています。

「草づたう朝の螢よみじかかるわれのいのちを死なしむなゆめ」

巻末にはこんなことも書いてあります。
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けれども、歌集「朝の螢」は私のこころの悲しく痛ましき時に作り得たものである。
縁ありて、この歌集を読む友よ、ねがはくは如是のゆゑよしを忘れたまふな。
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何があったのでしょうか。
斎藤茂吉記念館のホームページによると、
「朝の螢」は大正14年4月20日に発刊と記されています。
年譜でわかることは、養父の経営する青山脳病院が
この自選歌集が世に出るすこし前に全焼するという出来事があったということです。
そのことが関係しているのでしょうか、
ひとの心の内のことですから分かりません。

ところで、私の本棚にある「朝の螢」は新装版です。
この新装版に寄せて、茂吉は最後のページに
こんな後記を残しています。
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本書は戰爭中しばらく出版を中止してをりましたが、いよいよ平和となり、
新時代に入りましたので玆に新裝して二たび出版することとなりました。
どうぞまた續々お讀みくださることをお願いたします。
私は戰爭末期に山形縣に免れまゐりまして、上ノ山、金瓶、大石田と移り住み、
目下大石田に居ります。

昭和二十一年八月 斎藤茂吉
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