2017/04/06

【読書日記】安部公房 無関係な死



2017-18
安部公房 無関係な死(新潮社版 初版)
78頁まで

今朝から公房さんを読んでいる。
表題作を含む小説集で、
たしかこれは神保町の三省堂古書館で買った本。
公房さんの作品は考えてみたら、今まで長編ばかり読んできた。
それに昨日まで読んでいたのが大江さんの難解な作品だったので、
こういう短編集はすこし気分転換になるかもしれない。

表題作「無関係な死」は奇妙な物語。
ある日、アパートに帰宅したら
知らない人の死体が床の上に転がっていたというもの。
主人公はどうやったら自分に疑いが向けられないで済むか
(もちろん主人公は犯人ではない)色々と画策してゆくうち、
ドツボに嵌って、結果的に一番怪しまれるのは自分、という
なんとも皮肉な状況に陥ってしまうというもの。
でもこの作品、自分がもし主人公であったらどうかと考えると、
果たしてどのくらい冷静な判断ができるか私も怪しい。
さすがに、自分の部屋に死体が転がっていたことはないけど、
例えば職場とかで、似たようなことはあるかと思う。
あれこれ変に気を回さず素直に対応しておけば良かった、
みたいなことが。

「人魚伝」は男らしい願望の視点で書かれた物語だと思う。
海の中で人魚に出会い、彼女と一緒に住みたくて
浴槽付きのアパートまで借りてしまう男の話。
しかも、わざわざ海に近いところに部屋を借りて、
船に乗り沖まで行ってドラム缶で海水を運んでくる始末。
これはまだ読んでいる途中。
やっぱり公房さんの小説はいい。


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