2017/01/09

川端康成 美しさと哀しみと(中央公論社 単行本)





川端康成 美しさと哀しみと
中央公論社 単行本 第6版
昭和43年10月31日発行
装幀・挿画 加山又造
精興社・協和製本・加藤製函

今日は祝日。午後に神保町を歩きました。
雲の切れ間から青空が覗いており、
こころなしか、ここ数日の寒さに比べると
すこしだけ暖かかったかも知れません。
成人の日ということもあり、着物姿もちらほら見かけました。

川端康成の「美しさと哀しみと」を見つけました。
実はこの本を見つけるまで表題の小説を知らず、
川端の作品は「雪国」と「名人」くらいしか読んでいませんが、
これも何かの縁ですので読んでみます。

ちなみに、この本には前の所有者の方の痕跡がありました。



昭和43年11月1日にこの本を購入されたのでしょう。
この第6版は同年10月31日の発行ですので、
おそらく最初の所有者かと思われます。

ふだん私は本に書き込みをしないのですが、
なんとなく、前の所有者の方に倣い、
私も今日の日付で自分の署名を書き込んでみました。
最初の所有者の方は、まさか約50年後に別の人間が
この本を古書店で見つけ、こうして私が署名をすることなど
きっと想いもよらないことだと思います。

昭和43年から今日までの間に、
もしかするとさらに別の所有者の本棚に
収まっていた時期もあるかも知れません。
でも、それを知っているのはこの本自身だけなのですね。
私もいつかは、この本を手放す時がきます。
その後、またこの本は別の誰かの処へと、
旅をするのでしょう。



裏表紙の見返しのところには、
読書記録と思われる書き込みもあります。
本を買った次の日から読み始めたのですね。

なんだかこうして本を眺めていると、
見知らぬ誰かと繋がった様な気分になります。

2017/01/01

ランボー詩集 堀口大學 訳(新潮文庫)







新潮文庫 昭和44年3月10日 20刷
印刷所 大日本印刷株式会社
製本 憲専堂製本所

詩集は今までにも、持っていた時期があります。
最初はたしか、ヘッセの詩集だったはずです。
高校生の頃、私は昼休みにクラスメイトと時間を過ごすこともなく、
ただひとり、図書室で過ごすか、
教室の机で持参した本を読むかしていました。

そういう時、この距離的にも時代的にも遠いドイツの文豪がなぜか、
その時の私の心持ちにしっくりと馴染みました。
「車輪の下」「クヌルプ」「青春は美し」「荒野のおおかみ」など、
彼の作品にどこか、ひとりで居ることを肯定してくれる様な
そんな雰囲気が在ったからかも知れません。
新潮文庫の水色の装幀が懐かしいです。
「ヘッセ詩集」も持っていました。

アルチュール・ランボーは今まで
名前は知っていても、手に取ることはありませんでした。
この詩集も先日12/30に、三茶書房の均一本コーナーで見つけた本です。
新潮文庫の20刷(昭和44年)です。
この本は帯が残った状態で均一台に並んでいました。
写真(三枚目)に記されている様に、
当時の新潮文庫はジャンルによって帯の色を分けていた様です。
ランボー詩集は海外文学の詩歌ですので黄色の帯なのですね。
価格が「¥70」と記されています。こうして古書と付き合っていると、
当時の物価もわかって面白いですね。

詩集との付き合いかたは私の場合、
部屋のどこかに置いておき、
気の向いた折、手に取ってページを無作為にめくり、
止まったページを読んでみる、といった様な感じです。
この詩集とも、そういう付き合いになるのでしょうか。

2016/12/30

安部公房 箱男(新潮社単行本)





新潮社 1973年3月25日印刷
印刷所 株式会社金羊社
製本 新宿加藤製本

12月29日、仕事納めの翌日に神保町を歩きました。
三省堂の中に在る古書館の棚を眺めていると、
ジグソーハウスさんの棚に安部公房「箱男」の単行本を見つけました。

先の記事でも書いたのですが、
「箱男」は以前文庫版を持っていたので一度読んでいます。
箱を被って生活する奇妙な主人公のお話です。

ちょうど今、安部公房さんとは「他人の顔」でお付き合いがありますし、
以前持っていた文庫版は手放してしまったので買ってしまいました。
800円でした。

「箱男」だからという訳でもないのでしょうが、
綺麗な化粧箱に入っています。
「書斎にたずねて」という冊子(写真の一番上に写っている)も
綴じられていました。
時間があるときに久しぶりの箱男を読み直してみようと思います。