2017/04/09

【読書日記】安部公房 無関係な死



2017-18
安部公房 無関係な死(新潮社版 初版)
読了

今日は雨ということもあり、
一日部屋で過ごす。
珈琲を飲みながら、ときどき空腹を感じ
ハムとチーズを乗せて食パンを焼いたりもしながら、
公房さんの短編集を読み終えた。

先日触れた表題作と「人魚伝」が
いちばん印象に残っている。
「家」という作品も良かった。


2017/04/06

【読書日記】安部公房 無関係な死



2017-18
安部公房 無関係な死(新潮社版 初版)
78頁まで

今朝から公房さんを読んでいる。
表題作を含む小説集で、
たしかこれは神保町の三省堂古書館で買った本。
公房さんの作品は考えてみたら、今まで長編ばかり読んできた。
それに昨日まで読んでいたのが大江さんの難解な作品だったので、
こういう短編集はすこし気分転換になるかもしれない。

表題作「無関係な死」は奇妙な物語。
ある日、アパートに帰宅したら
知らない人の死体が床の上に転がっていたというもの。
主人公はどうやったら自分に疑いが向けられないで済むか
(もちろん主人公は犯人ではない)色々と画策してゆくうち、
ドツボに嵌って、結果的に一番怪しまれるのは自分、という
なんとも皮肉な状況に陥ってしまうというもの。
でもこの作品、自分がもし主人公であったらどうかと考えると、
果たしてどのくらい冷静な判断ができるか私も怪しい。
さすがに、自分の部屋に死体が転がっていたことはないけど、
例えば職場とかで、似たようなことはあるかと思う。
あれこれ変に気を回さず素直に対応しておけば良かった、
みたいなことが。

「人魚伝」は男らしい願望の視点で書かれた物語だと思う。
海の中で人魚に出会い、彼女と一緒に住みたくて
浴槽付きのアパートまで借りてしまう男の話。
しかも、わざわざ海に近いところに部屋を借りて、
船に乗り沖まで行ってドラム缶で海水を運んでくる始末。
これはまだ読んでいる途中。
やっぱり公房さんの小説はいい。


2017/04/05

【読書日記】大江健三郎 みずから我が涙をぬぐいたまう日



2017-17
大江健三郎 みずから我が涙をぬぐいたまう日(講談社版 初版)
読了

先日も書いたけれど、
この作品は難解だと思う。
これを読んで他の人はどんな感想を抱くのだろうと思い、
ネットで色々の人の感想を読んでみたけれども、
少なからず、私と同じ思いの人は多い様子。

内容もさることながら、
この作品の形式に最初は戸惑うかと思う。
読者は口述筆記で記されたものを読み進める訳だけれど、
その合間合間にその口述を書き記す人間と
主人公とのやりとりが挟まれたりしていて、
ちょっと別の部分でも頭を使うかもしれないし、
作品中に現れる事物に
どう反応したら良いのか分からない、
といった体験もした。

この本には表題作のほか、
「月の男(ムーン・マン)」という作品も収められている。
表題作と関連のある作品であることが
最後の方まで読むとわかる。

大江さんがこれらの作品を書いたのは
三島事件がきっかけであるらしく、
「月の男」でイルカの格好をして焼け死んだ男など、
どこかあの事件を想わせるところがあるし、
この本の最初に収められている
「二つの中篇をむすぶ作家のノート」にも
三島さんのことと思われる記述もある。

この作品はきっと、
もういちど読まないといけない気がする。


2017/03/31

【読書日記】大江健三郎 みずから我が涙をぬぐいたまう日



2017-17
大江健三郎 みずから我が涙をぬぐいたまう日(講談社版 初版)
42頁まで

昨日から読み始める。
大江さんの作品は幾つか読んでいるけれど、
この作品は難解だと思う。
天皇、国体、戦争。
これらについて、
自分なりの思う処を持っていないと、
何の化学的作用も無いかもしれない。


2017/03/30

【読書日記】川端康成 みづうみ



2017-16
川端康成 みづうみ(新潮社版 第4刷)
読了

読み終わりました。
感覚的小説だった、という思いを抱いています。
私はどちらかというと筋を追う様な作品よりも、
その物語や主人公が醸し出す特有の感覚とか概念、
空気感の様なものを追っている作品が好きです。
この小説はそういう作品だと思います。

すこし間をあけて、
この作品が漂わせているものの中に
もういちど身を委ねてみたくなるような。