2017/06/17

【読書日記】島崎藤村 新生(春陽堂版)



2017-25
島崎藤村 新生(春陽堂版 初版)
読了

今月に入るくらいからたびたび喘息がひどくなり、
咳でよく眠れない日が続いた。
つくづく、本を読むということは
体力が要るのだと感じた。
ほぼ1ヶ月、私は常にこの「新生」をカバンに入れて
職場と部屋との間を往復していたことになると思う。
なかなか読み終えることができなかった。

この小説は藤村さんが自分のことを書いたもの。
姪との関係を書き綴ることへの心の葛藤が
痛いくらいに伝わってくる。

最初は身籠った姪を置き去りにして
仏蘭西へ逃げるのだと、
ずいぶんひどい男だとも思ったけれど、
読み終わった今となっては
苦しんだ上での決断だったのだと思う。
実際、仏蘭西へ行ってからも
何もかも忘れて新しい生活を楽しむでもなく、
常に姪や自分の子供たちのことを思う様子が
描かれている。


2017/06/04

【蔵書より】谷崎潤一郎 猫と庄造と二人のをんな(創元社版)



谷崎潤一郎 猫と庄造と二人のをんな
創元社版 昭和14年9月10日発行 第13刷
装幀挿画 安井曾太郎






改行せず、奥付に文字をびっしり詰めるのは
谷崎さんの本ではよくあるやり方。


天、小口、地のすべてを青く着色しているのは珍しい。

谷崎さんの本は装幀に凝っているものが多いと思う。
漱石さんも凝り性だけれど、こちらも全然負けてない。
この本はタテヨコの比率がちょっと他には見られないし。

本という「モノ」を、ひとつの総合芸術と捉えていたのだと思う。
そういう考え方には私も大いに賛成。
何より手にとって愉しいわけだし。

奥付の検印も、いったい何種類持ってたんだろう。
お洒落すぎる。


2017/06/03

【蔵書より】島崎藤村 仏蘭西だより(新潮社版)



島崎藤村 仏蘭西だより
新潮社版 初版
印刷 富士印刷(株) 大正11年5月30日
製本 記載なし


巴里リュキサンブウル公園


佛國中部リモオジユの町


オート・ヴィエンヌの秋





ちょうど藤村さんの「新生」を読んでいるので
今日はこの本を棚から出して来た。
以前、何の脈絡もなしに買った本だけれども、
「新生」を読み進めると、藤村さんが仏蘭西滞在中に
日本に書き送った文章を集めたものがこの本なのだと気づく。
実はまだ読んでいない。
「新生」を読んだ後で時間を作って読んでみようと思っている。


2017/06/02

【読書日記】島崎藤村 新生(春陽堂版)



2017-25
島崎藤村 新生(春陽堂版 初版)
266頁まで

久しぶりの更新になった。
さいきん体調が、とくに呼吸器系が悪かったせいで
夜もろくに眠れず、読む時間が持てたとしても
飲んでいる薬のせいで集中を欠いてどうしようもなかった。
兎に角、「新生」を少しずつ読んでいる。

今さらながら、
読書という行為は体力を費うのだと、
つくづく思い知る。
生きて居るうちにすべての物語を読むことはできない。
あたりまえのことだけれども、
それは本当のことと思う。

2017/05/20

【読書日記】島崎藤村 新生(春陽堂版)



2017-25
島崎藤村 新生(春陽堂版 初版)
78頁まで

ここ数日は藤村さんの「新生」を読んでる。
当時としてはかなり衝撃的な内容の
作品だったのではないかと思う。
同居している姪と関係を持ってしまい子供ができてしまった、
というところから物語は始まり、
姪を日本へ残し、主人公はフランスへ旅立ってしまう。
ずいぶん自分勝手な話だと思う。
この先、どうなってゆくのだろう。

私の本棚にあるのは昭和4年に印刷された
春陽堂の初版。
九十年近く前の本なのに状態がずいぶん良くて
これなら読み終えるまでに頁が剥離したりすることもなさそう。
いつも外で本を読むので、
私は古い本でも容赦なくカバンに入れて持ち歩く。
でも布のブックカバーで保護はするし、
本は大切に扱っているつもり。
文化財みたいに過保護にするよりは、
頁を繰ってあげた方が本も喜ぶと信じている。